IGCJを考える会ミーティングメモ - 2016年12月22日
開催日時:(木)14:00~16:15
開催場所:JPNIC会議室
出席者(敬称略):大橋、高村、橘、堀田、木下
事務局:石田、前村、山崎、奥谷、根津、塩沢(記)
1. 配布資料
資料1:IGCJ 16アンケート
資料2:IGCJ 17アジェンダ検討資料
2. 議題
- IGCJ 16の振り返り
- IGCJ 17のアジェンダについて
- IGF 2016国内報告会開催について
- Japan-IGFとしてのNRI活動
- メーリングリストのルール
- 別アリーナでの議論との連携
3. 議論
3.1. IGCJ 16の振り返り
IGCJ 16のミーティングレポート
アンケート:
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1トピックにした試みはよかった。
アンケートでは「もっと時間を短くしてほしい」との要望が見受けられるがこれは予想通りの結果。
単なる人数の議論ではなく、
トピックに対してのどれくらいの人数が集まったという点でよかった。
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ビジネスの立場からの出席者が多く、
最新動向のアジェンダを現時点で分からないところも含めてさくっと理解できてよかったとの感想をきいている。
ディスカッションに関しては、盛り上がり、IWと併催でやった中では、
一番裾野が広がった。
一方、事務局の立場から振り返ると全体の構成や議論部分に対してもう少しプランニングを提示して、
話者をサポートしたほうがよかった。
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トピックを掘下げてほしいとの意見がいつもより多かった。
今回具体的なテーマをとりあげたことで、
より深く知りたいとの要望につながった可能性はある。
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参加者が基本的な理解を持ったうえで参加できるよう、
前提となる用語の解説があったほうがよい。
3.2. IGCJ 17のアジェンダについて
テーマ:
参加状況:
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過去の開催を振り返った資料では、
テーマと参加人数を比較しているが、
テーマのみが参加人数に影響があるわけではなく、日程、
告知のタイミングも参加人数に影響しているのではないのか。
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初参加の比率を一定数維持できれば、
国内におけるインターネットガバナンスコミュニティの人数が増える。
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特定のテーマを初めて聴く参加者向けチュートリアルをやったほうがいい。
過去のIGCJで開催したチュートリアルはまたやってほしいとの要望がアンケートでもある。
初参加、既参加の割合をみれば傾向が見えるので今後のアンケートでは初参加の比率をIGCJ事務局が確認する。
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IGCJ 17での振り返りでは、可能性を感じるような結果を紹介する。
過去のアンケートでの主な要望:
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初心者向けの説明、内輪だけで議論しない、意義・文脈の明確化、
議論の時間確保。
また、今後の計画を示してほしいとの意見も見受けられた。
- これらについてどの程度対応できているか。
IGCJの方向性:
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以前IGCJ会合で発表したIGCJの方向性として二つ挙げられる。
これがどこまで実現できているか。
- 専門家としてインターネットガバナンスに関わっている人が日本で議論してグローバルな場に意見を持っていくということ
- 国内コミュニティのキャパシティを広げること
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扱うトピックが広いので、
すべてのテーマをIGCJでカバーするのではなく、
議論が行われている既存の場の情報を案内するということもいいのではないか。
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今年はいろいろなテーマを扱ってきたが、
発表の中で関連するテーマを扱う別のイベントの紹介があったり、
参加者から国内での具体的な意見募集について紹介があったことなどから、
IGCJがインターネットガバナンスについてさまざまな情報を持ち寄る場としての成果を得ることができたと考えることができる。
今後もこの役割をIGCJの特徴として発信しつづけるべき。
インターネットガバナンスに関するさまざまな分野をつなぐ場として、
今後もこのような利用は歓迎したい。
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IGCJを考える会の体制は現在のままでいいのか。
すぐにこの場で結論を出すものではないが、
各テーマの専門の方に例えばプログラムの検討に特化して検討していただくプログラム委員のような形式も考えられる。
取り扱うテーマ:
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当初IGCJであげたインターネットガバナンスに関わるテーマがどの程度カバーできているか。
テーマの選定にアドホックな印象を与えないためにも、
IGCJとしての全体のイメージと、扱うテーマを提示すればいいのでは。
また、アドホックな印象を与えないためにもまずは一年間の日程を決めたい。
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その時々で旬なトピックを扱うべき。
一方、直前までわからない時事的なテーマもあるが、
例えば今年はセキュリティ、
アクセス提供がグローバルなインターネットガバナンスの分野で着目されている等、
多少の流れは読める。
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また、アンケートでも複数回にわたり、
議論されているテーマの影響を知りたい、
文脈を知りたいとの意見が表明されている。
何が日本のコミュニティにとって影響を与えるテーマなのかも意識して紹介していくべきではないか。
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IGCJの目的と参加者に期待されることを十分に説明することも必要。
情報提供だけを期待するのではなく、
参加するうえでの役割を認識してもらう。
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さまざまな議論ができて、
かつ情報提供の場も提供するためにはどうしたらいいのか。
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IGCJで特定のテーマに関わる人を増やす方向にしたほうがいい。
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取り扱っているテーマに馴染みのない参加者向けの解説は必要ではないか。
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特定のテーマに興味を持つ人を増やしたいのなら、
その道のプロに講師をしてもらうしかない。
例えば、
IETFはミーティング開催時にその時々の技術解説を各エリアのチェアが行い、
アーカイブし、Webサイトに残している。
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IGCJで「専門家」ばかりを作りたいというわけではなく、
一インターネットユーザーとして気になることを持ってもらえればよい。
その上で自分の興味関心領域が何かは参加者自身に見つけてもらう。
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グローバルな最新動向を簡単に紹介することは定期的にやったほうがいい。
IGCJ 16でのグローバル動向のまとめは、
各種分野における最新動向を知るうえでよかった。
その他議論 - 「インターネットガバナンス」という言葉の敷居:
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インターネットガバナンス」というものがそもそも分からないのではないか。
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テーマが広く、
どこからどこまでがインターネットガバナンスなのか全体像を説明することが難しい。
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「ガバナンスオブインターネット」、
「ガバナンスオンザインターネット」の違い等、
当初から関わっている人たちある程度理解できているかもしれないが、
後から議論に入ってきた人たちには分かりづらい。
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インターネットガバナンスを日本語でわかりすい言葉に置き換える必要があるのではないか。
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「インターネット関連勉強会」との名称であれば分かりやすいが、
インターネットガバナンスという言葉を使うと「よく分からないもの」との文脈で読み取ってしまう。
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例えば児童ポルノ問題、個人情報保護等、
実は国内でも議論されている身近な事例がインターネットガバナンスに関わりがあるが、
「インターネットガバナンス」という言葉を使うことで全く別のハードルが高い議論である印象を与える。
敷居を低くして、
インターネットガバナンスとの言葉を初めから使わずに議論をしていって最後にこれもインターネットガバナンスに関わる分野と説明すると分かりやすい。
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次回、
インターネットガバナンスをどうやったら敷居が下がるのかという議論をしてはどうか。
IGCJ 17に向けての決定事項:
- IGCJ 17のテーマはIGCJの年次総括とする。
- 来年の一年間のIGCJスケジュールを奇数月第四木曜日とする (状況により変更する余地は残す)。
- 現状のIGCJの紹介:発表者は橘メンバー。
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目的、運営のイメージ、扱ったトピック、新規参加者の比率、
アンケートでの主な意見を抽出し、発表者(橘)へ提供する(IGCJ事務局)。
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議論の冒頭に、
今後の運営方針を伝えておく(テーマごとの専門家を増やしたい、
それがつながってコミュニティが増えていく)。
その他今後の対応:
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特定のテーマに興味を持ち、議論に参加できる層をつくるうえで、
IGCJ会合で取り扱い用語集やテーマのわかりやすい解説等のキャパシティビルディングをやる方向で検討する。
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定期的にテーマごとにIGCJ以外の適切な議論や意見交換の場を案内していく。
またそのようなIGCJの役割についても継続的に周知する。
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短くてよいのでグローバルな最新動向の紹介を定期的に実施(IGCJ 16で行ったようなもの)。
- インターネットガバナンスという言葉を使わずに、敷居を低くする。
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参加者の状況を把握するうえで、今後のIGCJでは参加者数のうち、
初参加の比率を確認する。
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議論するテーマの広がり、
アドホックな印象を与えない対応は適宜継続検討。
3.3. IGF 2016国内報告会開催について
- 開催日程は2017年1月26日16:00~17:45に決定。
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IGF 2016への国内参加者間で情報交換し、
国内の人にどう発言していくか調整。
まずは参加したセッションを確認する。
- プログラムは高村、堀田、奥谷で検討する。
3.4. Japan-IGFとしてのNRI活動
- IGF-JAPANは2016年2月か3月に開催予定(IGCJ 17にて告知可能)。
- 協力方法を相談するうえで1月の前半頃まずは少人数でのミーティングをセッティングする(堀田)。
※議題5、議題6は時間の制約上、今回は議論せず。継続議論。